1年目フィールドワーク(2012年7月〜2013年3月)11.メジと私の「初授業」

連載-インドがわたしの故郷になるまで

9月11日(火)。

火曜日は、前日見学に行った2校目のS小学校に行く日だ。


11時。メジと私はS校に到着。

すでに女の子たちは部屋に来ていた。

靴を入り口で脱いで入る。


「ハロー、ティーチャー!」

「ハロー、ティーチャー!」

「ハロー!」


私たちを見つけて、みんな挨拶してくれる。

まず私たちはコミュニティ・アクティビストの先生に指示を仰いだ。

「おはようございます、マダム。」

「おはよう。今日はまず4年生の子たちに英語を教えてくれる?」

「はい。」


「4年生おいで〜!」

「4年生〜!」

わらわらと30人くらい女の子たちが集まってきた。

みんなであぐらをかきつつ車座になって座る・・が、30人はだいぶ多い。

「グループ2つに分ける?」

1人で切り盛りするのは不安に思いつつも、私はメジに提案した。

「・・そうね。」


ということで、グループを2分割。

・・しかし、私はだいぶ無謀な決断をしてしまったというのを思い知る。

『オイオイ、自分ろくにヒンディー語も喋れないのに女の子たちとどうやってコミュニケーション取るの!?』

それでも、目の前には目をキラキラ輝かせた小学生の女の子たちが座っている。

『えぇ〜い、なんとかせねば!』

私は自分のフィールドワーク用ノートに、今日教える予定の英語フレーズを書き始めた。

当時のノート。インドでの日付の書き方は日にち/月/年の順番。
そして、ペンのインクはなぜか青色が多い・・。

そして、そのノートを女の子たちに見せながら発音。

「グッド モーニング!」

「グッド モーニング!」

女の子たちは私の後について繰り返してくれる。

うん、それなりにいい調子だ。

「おはようございます」に続けて、「こんにちは」「こんばんは」「おやすみなさい」「ありがとう」「ごめんなさい」の基本フレーズをまず発音。


その後に、

「私の名前は○○○です。私は△△歳です。」

というフレーズを全員に言ってもらった。これで女の子たちの名前が分かった。

それから、今練習したフレーズを女の子たちに自分のノートに書いてもらうことにした。

身振り手振りで、私のノートを見せながら、

「これをノートに書きましょう。」

と指示。

そこでハタと気付く。

「これを写してね。」と見せるには、元々私が書いた字が小さすぎだ・・!

ともあれ、みんなにはなんとか苦労しつつ書いてもらう。

『次からは、もっと大きく書こう・・。』と反省した。

それでも、多くの子はすぐにフレーズを書き写して、得意げな笑顔で私に見せてくれた。

「Good!!」

一方で、女の子たちが一生懸命にノートに英語フレーズを書いているのを見ていると、何人かの子がアルファベットを間違えて書いてるのを発見。

私の書く字が見にくかった・・という説もあるけれど、「m」と「w」を書き間違えていたり、「a」と「d」をごっちゃにしている子がいた。

そのため、他のフレーズに進む前にアルファベットの練習をすることにした。

・・こんな風に、初めてのレッスンは多くの反省点を残しつつも、なんとか進んでいった。


12:30。

2グループ目の5年生とのレッスンも終了。

「今度は、私たちがマラーティを教えてあげる!」

と、女の子たちがマハラーシュトラ州のマラーティ語を教えてくれた。

女の子たちが次々に教えてくれるフレーズを、必死にノートにメモした。

(結局、なんとか覚えたのは「ありがとう(Abari ahe)」くらいだけど・・。)

その後は、

「ダンスを教えて!」

と女の子たちにせがまれて、ダンスの時間になった。

メジは英語の「Head and shoulders and knees and toes」という振り付きの歌、

私は日本語の「炭坑節」(私は盆踊りが大好き)を教えた。

すごく喜ばれた(笑)。

13時になると、女の子たちは帰っていった。 メジと私はそれからしばらくコミュニティ・アクティビストのプシュパ先生と子どもたちの話をした後、また商店街の食堂でお昼を食べてから帰った。

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