カースト④「シュードラ=大変だった人たち」という訳でもない

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シュードラにもいろいろあるのよ

で、多分D君がほんとに言いたかったのはここから。

一言で言うなら、

「シュードラ」カテゴリーに入るからって、みんなが辛く苦しい生活をしていたわけじゃない。

実際、彼のおじいさん・おばあさんの職業は教師とお医者さんでした。そして、D君のご両親は公務員。

「シュードラって言っても、みんなメイドをしてたわけじゃないんだよ。お坊さんでも王様でも、貴族・兵士でもビジネスマンでもない職業。農家だったり、家作る人だったり、いろんな職業がある。」

ちなみに、農家は王様たちから土地をもらって、作物を作って、自分たちの食べるもの以外は年貢として差し出していたらしいです。

「シュードラだったとしても、みんな虐げられてたわけじゃない。」

「反対に、ダリットは人間以下だとされていた。インドが独立するまで大変だったのはダリットだよ。勉強もできなくて、農家以下の仕事をさせられて。」

ちなみに、農家以下の仕事、と言うのは例えば死体処理とか、お手洗いの汲み取りとかが代表的なイメージ。

でもそれ以外にも、「ダリット」と言われていた人たちにはいろんな職業があって、ダリットの中でもきっと差があったのです。

冒頭の写真のドービー(洗濯人)たちもダリットカテゴリーだった、というのは今回調べて初めて知りました。

まとめ

いかがでしたか?

「シュードラ」と聞くと、私の中ではアパートメントにお掃除に来てくれていたメイドさんたちのイメージが強かったです。

でも、地域によって、その家庭によってほんとに百人百様なんだな・・と。

「インドは多様性の国だ。」

と何度も大学院の授業で言われてきました。

今回の話では、シュードラに区分されるカーストの人たちは、もちろん苦しい境遇にあった人々も多かったと思いますが、そうではない暮らし方をしていた人たちもいた(いる)んだ、という発見がありました。(逆に、カーストの一番上のバラモンでも、貧しく苦労した人たちもいるという話も聞いたことがあります。)

調べれば調べるほど、友達に話を聞けば聞くほど、色彩が豊かになっていく織物のような国です。

これからもそんな織物の一端をみなさんに紹介していきたいと思います。

ここまで読んでくださって、ありがとうございました!

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ではまた。梅雨で体調を崩しやすい季節ですが、みなさんお身体お大事に。

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